UPSでVPNを活用するには?仕組みと導入のポイントを解説

リモートワークやサーバー運用を行う上で、安定した電源供給と安全な通信環境は欠かせません

VPN(仮想プライベートネットワーク)を活用してセキュアな通信を確保していても、突然の停電や電源トラブルが発生すれば、通信の遮断やデータ損失のリスクが高まります。

そこで注目したいのが「UPS(無停電電源装置)」との併用です。

この記事では、UPSとVPNの基本的な仕組みや組み合わせるメリット、導入時の注意点までをわかりやすく解説します。

安全なネットワーク運用のための備えとして、ぜひ参考にしてください。

VPN運用における電源トラブルのリスク

VPN運用において、電源トラブルは大きなリスクになります。

以下のような問題が発生する可能性があります。

1. 接続の中断

VPNを利用中に電源が落ちると、通信が強制的に切断され、作業が中断されます。

遠隔操作やファイル転送中であれば、データの破損や未保存の情報の損失が発生することもあります。

2. VPNサーバーやルーターのダウン

自宅やオフィスでVPNサーバーやルーターを運用している場合、電源喪失によりサーバー自体が落ちると、VPN経由でのアクセスが不可能になります。

これは、在宅勤務や監視カメラ、NASへのアクセスにも影響します。

3. ハードウェアへの悪影響

頻繁な停電や電圧変動は、ルーターやVPN機器に物理的なダメージを与えるリスクがあります。

場合によっては、HDDクラッシュや基板の損傷などの深刻な障害にもつながります。

4. システムの不正終了による不具合

VPNサーバーが適切な手順を踏まずにシャットダウンされると、OSやアプリケーションに不整合が起こる可能性があり、再起動時にエラーやデータ消失が起こることもあります。

UPSを併用するメリット

VPN環境にUPS(無停電電源装置)を併用することで、次のような大きなメリットがあります。

1. 電源トラブル時でもVPN接続が継続できる

停電や電圧の瞬間的な低下が起きても、UPSが電力供給を代替してくれるため、VPNルーターやVPNサーバーの稼働を数十分〜数時間維持できます。

→ リモートワーク中の中断や、通信機器の強制シャットダウンを防げます。

2. デバイスの安全なシャットダウンが可能

高性能なUPSは、接続された機器に対して自動でシャットダウン指示を出せる機能を備えています。

これにより、サーバーやルーターのデータ破損やシステムエラーを回避できます。

3. VPN機器の寿命延長につながる

電圧の不安定な地域では、瞬間的な電源障害が機器にダメージを与えることもあります。

UPSが間に入ることで、ルーター・NAS・VPNサーバーなどへの負荷を軽減し、機器の寿命が延びる可能性があります。

4. 遠隔監視やバックアップの継続性を確保

監視カメラやNASなどをVPN越しに利用している場合、UPSがあることで録画の中断やデータ転送の失敗を防止できます。

5. 安心して24時間体制のVPN運用が可能

とくに自宅サーバーや小規模オフィスでのVPN運用では、UPSがあるかどうかが信頼性に大きく影響します。

たとえ短時間の停電でも業務に支障が出る場合には、UPSは事実上の必須機器です。

UPS導入のポイント

UPS(無停電電源装置)をVPN環境に導入する際は、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

1. 接続する機器の消費電力を確認する

UPSは接続機器の消費電力(W)に応じて容量(VA/Wh)を選ぶ必要があります。
VPN環境では主に以下の機器が対象になります:

  • ルーター

  • VPNサーバー(NASやPCなど)

  • モデム

  • ネットワークスイッチ

たとえば合計で100W程度の消費電力がある場合、500~750VAクラスのUPSが目安になります。

2. バッテリーのバックアップ時間を把握する

「何分間稼働を維持したいか」によって選ぶUPSのクラスが変わります。
一般的に:

  • 数分〜10分 → 通常のバックアップ用(小型UPS)

  • 30分以上 → 長時間用途(大容量UPSまたは外部バッテリーパック併用)

→ VPNを介したリモート作業を継続するなら15分以上が理想的です。

3. 常時商用給電方式かラインインタラクティブ方式かを選ぶ

UPSの方式には主に以下の2種類があります:

方式 特徴 向いている用途
常時商用給電方式 通常は電力会社の電力を使い、停電時に瞬時切り替え 一般的なルーター・NASなど
ラインインタラクティブ方式 電圧変動にも対応できる 電圧が不安定な環境・安定性が重要なVPN運用

4. シャットダウン連携機能をチェック

UPSの一部は、USBやLAN経由でPC・NASと連携し、停電時に自動で安全なシャットダウンを実行してくれます。

VPNサーバーをPCやNASで構築している場合、この機能が非常に重要です。

5. サージ保護・電圧安定化機能も重視

落雷や突発的な電圧変動から機器を守るサージ保護機能付きUPSは、ネットワーク機器の安全性を高めます。

→ 雷が多い地域や安定しない配電環境では特に有効です。

まとめ

UPSとVPNを組み合わせることで、ネットワークの可用性と安全性が大きく向上します。

特に、テレワークやサーバー運用など電源が止まってはいけない環境では、UPSの導入は「万が一」に備える有効な手段です。

安定したVPN環境を構築するなら、ぜひUPSの活用を検討しましょう。

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