OpenVPNとは?仕組み・メリット・導入方法をわかりやすく解説

OpenVPNは、オープンソースで提供されている高いセキュリティ性能を誇るVPNプロトコルです。

個人利用から企業のリモートアクセスまで幅広く利用されており、柔軟な設定と強力な暗号化技術が特徴です。

しかし、導入にはある程度のネットワーク知識が必要になる場合もあります。

本記事では、OpenVPNの仕組みやメリット・デメリット、具体的な導入方法まで初心者にもわかりやすく解説します。

安全なインターネット環境を構築したい方はぜひ参考にしてください。

OpenVPNとは?

OpenVPNは、オープンソースで提供されている非常に安全性の高いVPNプロトコルおよびソフトウェアです。

リモートワークでの社内ネットワーク接続や、安全なインターネット通信の確立に広く利用されています。

個人利用から大規模な企業ネットワークまで対応可能な柔軟性が特徴です。

主な特徴

特徴 詳細内容
セキュリティ 高度な暗号化(AES-256など)で安全性が高い。
柔軟性 TCP/UDPどちらのポートでも通信可能。ファイアウォール対策に有効。
オープンソース 無料で利用でき、ソースコードが公開されているため信頼性が高い。
クロスプラットフォーム Windows、Mac、Linux、iOS、Androidに対応。

OpenVPNの仕組み

OpenVPNは、インターネット上で安全な通信経路(VPNトンネル)を構築することで、外部からの盗聴や改ざんを防ぎ、プライバシーを守る仕組みです。

以下、通信の流れと技術的なポイントを詳しく解説します。

1. 接続要求と認証

ユーザーがOpenVPNクライアントから接続要求を送信します。

サーバーは、SSL/TLS証明書や秘密鍵、ユーザー名・パスワードなどを使って、クライアントの認証を行います。

正しい認証情報が確認できると、次のステップに進みます。

2. VPNトンネルの確立

認証が完了すると、クライアントとサーバー間で暗号化されたトンネルが作られます。

このトンネル内を通る通信はすべて暗号化され、第三者には内容を解読できません。

3. データ通信の暗号化と送受信

トンネル内のデータは、通常AES-256ビット暗号化などの強力な暗号方式で保護されます。

クライアントは全てのインターネット通信をこのトンネル経由で送受信し、実際の通信先とのやり取りはサーバーが代行します。

4. 通信の終了

VPNセッション終了時には、トンネルが閉じられ、すべてのセッション情報が破棄されます。

OpenVPNのメリット

OpenVPNは、高いセキュリティ性と柔軟なカスタマイズ性を兼ね備えたVPNプロトコルで、個人利用から企業のリモートアクセス環境まで幅広く利用されています。

以下に、そのメリットを詳しくまとめます。

1. 非常に高いセキュリティ性能

AES-256ビット暗号化など、軍事レベルの強力な暗号化技術を採用。

認証にはSSL/TLS証明書を使用し、なりすましや不正アクセスを防止。

通信内容は完全に暗号化され、第三者による盗聴・改ざんはほぼ不可能です。

2. オープンソースで無料利用が可能

商用ライセンス費用が不要で、自由にカスタマイズや検証が可能。

ソースコードが公開されており、セキュリティの透明性が高い。

コミュニティによる継続的な改善や脆弱性修正が行われています。

3. クロスプラットフォーム対応

Windows、Mac、Linuxだけでなく、iOSやAndroidにも対応。

スマホからPC、ルーターまで様々なデバイスで利用できます。

4. ファイアウォール回避がしやすい

通信ポートを自由に変更でき、HTTPSと同じTCP 443ポートを利用すれば、ファイアウォールや検閲の厳しい環境でも接続可能。

5. 柔軟なカスタマイズが可能

使用ポート、プロトコル(TCP/UDP)、暗号化方式、認証方式など、細かい設定が自由に行えます。

ネットワーク構成やセキュリティポリシーに合わせた最適な環境を構築可能です。

6. 安定した接続

長時間の通信や大容量データのやり取りにも安定して対応可能。

TCPモードを利用すれば、通信品質が不安定なネットワークでも再送制御により安定動作します。

7. 信頼性が高い(多くのVPNサービスで採用)

NordVPN、ExpressVPNなど、多くの大手VPNサービスで標準プロトコルとして採用されている実績があります。

世界中で広く利用されているため、情報も豊富でトラブル時の対応もしやすいです。

OpenVPNクライアントの導入方法

OpenVPNの導入方法は「クライアントとして利用する場合」と「サーバーを自分で構築する場合」で大きく異なります。

ここでは、多くの方が利用するクライアントとしての導入方法と、企業向けのサーバー構築手順の両方を詳しく解説します。

1. OpenVPNクライアントの導入方法(一般ユーザー向け)

▶ 対象:安全なVPN接続を行いたい方

【Step 1】OpenVPNクライアントアプリをインストール

  • 公式サイト:https://openvpn.net/

  • 対応OS:Windows、Mac、Linux、iOS、Android

【Step 2】VPNプロバイダから「.ovpnファイル」を取得

  • これは接続先サーバー情報が記載された設定ファイルです。

  • NordVPNやExpressVPNなど多くのVPNサービスで提供されています。

【Step 3】.ovpnファイルをアプリにインポート

  • OpenVPNアプリを起動 → 「Import」機能で.ovpnファイルを読み込む

【Step 4】VPN接続を実行

  • インポートした設定で「Connect」をクリックし、VPN接続開始。

  • 必要に応じて、ユーザー名・パスワードの入力も行います。

クライアント導入のポイント

設定ファイル(.ovpn)は信頼できるプロバイダから入手する

キルスイッチ機能はプロバイダのアプリで設定可能(OpenVPN公式アプリには直接の設定項目はありません)

2. OpenVPNサーバーの構築方法(上級者・企業向け)

▶ 対象:自社VPN環境を構築したい方

【Step 1】サーバーOSの準備

UbuntuなどのLinuxサーバーが一般的(Windows Serverも可)

【Step 2】OpenVPNのインストール(Ubuntu例)

sudo apt update
sudo apt install openvpn easy-rsa

【Step 3】認証局(CA)と証明書の作成

make-cadir ~/openvpn-ca
cd ~/openvpn-ca
source vars
./clean-all
./build-ca # 認証局の証明書を作成
./build-key-server server # サーバー証明書を作成
./build-key client1 # クライアント証明書を作成
./build-dh # Diffie-Hellman パラメータ作成

【Step 4】OpenVPNサーバー設定ファイルの編集

設定ファイル例:/etc/openvpn/server.conf

主要な設定内容:

  • ポート番号(デフォルトは1194)
  • プロトコル(UDP/TCP)
  • 証明書や鍵ファイルのパス

【Step 5】サーバー起動

sudo systemctl start openvpn@server
sudo systemctl enable openvpn@server

【Step 6】ファイアウォールとポート開放

例:sudo ufw allow 1194/udp

【Step 7】クライアントに証明書と.ovpnファイルを配布

セキュアな手段でクライアント端末に配布します。

まとめ

OpenVPNは、非常に高い安全性と柔軟性を備えた信頼性の高いVPNプロトコルです。

一般ユーザーはプロバイダ提供の設定ファイルで手軽に利用可能。

企業は独自サーバーの構築で、安全なリモートアクセス環境を実現できます。

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