VPNは通常、接続のたびに異なるIPアドレスを割り当てる「動的IPアドレス」が使われますが、あえて「固定IPアドレス(専用IP)」を選ぶ人も増えています。
とくにNordVPNでは、オプションで自分専用の固定IPアドレスを取得することができ、特定の用途において非常に便利です。
とはいえ、「本当に必要なの?」「どんなメリットがあるの?」「動的IPじゃダメなの?」と疑問に思う方も多いはず。
この記事では、NordVPNで固定IPを使うメリットや必要性をわかりやすく解説します。
さらに、動的IPとの違いや、固定IPを活用すべきケースについても紹介しますので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
NordVPNの固定IPとは
NordVPNの固定IP(専用IPアドレス)とは、VPNに接続しても毎回同じIPアドレスが割り当てられるオプション機能のことです。
通常のVPNでは接続するたびにIPが変わる「動的IP」が使われますが、固定IPを購入すれば、あなただけが使える専用IPを常に維持できます。
違いは、次のとおりです。
項目 | 動的IP(通常のVPN) | 固定IP(NordVPNオプション) |
---|---|---|
IPアドレス | 毎回変わる | 常に同じ |
利用者 | 共有(他ユーザーと共用) | あなただけの専用IP |
接続の安定性 | 一般的 | 一部サイトで信頼されやすい |
セキュリティ | 高い(匿名性が高い) | 管理しやすいが匿名性はやや低下 |
対応地域(選べる国)
NordVPNでは、以下の国の固定IPが選択できます。
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日本
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アメリカ
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イギリス
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ドイツ
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オランダ
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フランス
※記事執筆時点の情報
利用料金(参考)
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年額:約5米ドル/月(約700円程度) × 12か月
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通常プランとは別料金(オプション購入)
NordVPNの固定IPのメリット
NordVPNの固定IP(専用IPアドレス)には、通常の動的IP(共有IP)にはない明確なメリットがあります。
以下に代表的なメリットをわかりやすくまとめます。
1. 毎回同じIPで安定接続できる
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接続のたびにIPが変わる通常VPNと違い、常に同じIPでアクセス可能
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Webサービスやアプリに「信頼された接続」として認識されやすく、ログインエラーや本人確認が減る
2. IP制限のあるサービスに対応しやすい
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社内ネットワーク・クラウド管理画面・データベースなど、特定のIPからのみ接続を許可するシステムで使いやすい
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IPホワイトリストへの登録が可能
3. オンラインバンキングやSNSのログインがスムーズに
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動的IPだと「異常なアクセス」と判断されログイン拒否されることも
→ 固定IPなら、毎回同じIPでアクセスでき、セキュリティチェックに引っかかりにくい
4. リモートデスクトップ(RDP)やNASへの安定接続
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外出先や海外からでも、自宅のパソコン・サーバーに特定IP経由で安全にアクセスできる
5. ブラックリスト共有がなく信頼性が高い
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共有IPだと他のユーザーの不正行為でIPがブロックされることがある
→ 固定IPはあなただけのものなので、そういった巻き添えのリスクが少ない
6. 広告運用や開発用途にも使える
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Google広告、Meta広告などではIP履歴やアカウント整合性が重要
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また、APIアクセスやSSH接続など、IP単位での制御が必要な開発者にも便利
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リモートワークで社内VPNに接続する必要がある人
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オンラインバンキングやクラウドツールをよく使う人
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ネット広告やSNSアカウント運用でブロックを避けたい人
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海外から日本のネットワークに安定して接続したい人
NordVPNの固定IPが必要になるケース
NordVPNの固定IP(専用IPアドレス)は、次のような特定の用途やシチュエーションで特に便利・必要とされます。
1. 社内システムやリモートワークでIP制限があるとき
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会社のVPNや社内サーバーが「特定のIPからしかアクセスできない」設定になっている場合、固定IPがないとアクセスできません
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毎回変わるIPではアクセス拒否されることも
2. 銀行やオンラインサービスでログイン制限されるとき
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銀行・クラウドサービス・SNSなどでは、アクセス元IPが毎回変わると不審ログインとみなされてロックされることがあります
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→ 固定IPなら、毎回同じIPからのアクセスと認識され、アカウントロックされにくい
3. 自宅のNAS・サーバー・RDP(リモートデスクトップ)に安定接続したいとき
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外出先や海外から自宅ネットワークへアクセスしたい場合、固定IPで接続先を明確にしておくと便利で安全です
4. IP制限付きのアプリやAPIを利用するとき
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開発者・エンジニア向けのクラウドサービスやWeb APIでは、「接続元IPをホワイトリストに登録する」必要があります
→ その際は変動しない固定IPでのアクセスが必須
5. 一部サービス(ゲーム・広告管理ツールなど)で本人確認をスムーズにしたいとき
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Google広告やMeta広告、Steam、Riot Gamesなど、IPアドレスが急に変わるとフラグが立つサービスでは、固定IPのほうがアカウント凍結のリスクを下げられる
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匿名性を高めたいとき(固定IPはユーザーが特定されやすい)
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複数人で1つのVPNアカウントを共有しているとき(固定IPは1人専用が前提)
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ジオブロック回避が目的のとき(Netflixなどでは逆にブロックされやすい)
まとめ
NordVPNの固定IPは、こんな人におすすめです。
タイプ | 必要度 |
---|---|
リモートワーク・社内アクセス | ◎ |
銀行・SNSで毎回ログイン制限される人 | ◎ |
自宅サーバーやNASを外から使いたい人 | ◎ |
匿名性を重視する人(閲覧・Torrent用途) | ✕(通常VPNの方が向く) |
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