ExpressVPNでリモートデスクトップ接続はできる?設定方法と注意点を解説

リモートワークや自宅外からのPC操作でよく使われるリモートデスクトップ(RDP)

一方で、ExpressVPNを使っていると「接続できない」「タイムアウトになる」といったトラブルに遭遇することがあります。

実は、VPNとリモートデスクトップの併用には接続方式や設定に注意点があるため、正しく構成しないと通信がブロックされることも。

本記事では、ExpressVPNとリモートデスクトップを併用する方法や相性、安全性、接続がうまくいかないときの対処法をわかりやすく解説します。

「VPN越しに安全にRDP接続したい」「ExpressVPN経由でも快適にリモート操作したい」という方は、ぜひ参考にしてください。

ExpressVPNでリモートデスクトップ接続はできる?

結論を言うとExpressVPNを使ってリモートデスクトップ(RDP)接続は可能です。

ただし、VPNによるIPアドレスの変更やセキュリティ制限の影響で、設定次第では接続できなくなる場合があります。

以下のようなケースに分けて考えると分かりやすいです。

接続パターンごとの可否一覧

接続パターン 接続可否 解説
操作する側(クライアント)がExpressVPN接続中 通常接続可。ただし、接続先PCのIPがVPNで隠れないように注意が必要。
操作される側(ホストPC)がExpressVPN接続中 グローバルIPがVPNで変わるため、RDPで接続できなくなる可能性がある。
両方がExpressVPN接続中 難易度が高く、スプリットトンネルや仮想LANなど特別な構成が必要。

使えるようにするには?主な設定ポイント

  1. 接続先PC(RDPホスト)のリモートデスクトップ設定を有効化

    • Windows設定 →「システム」→「リモートデスクトップ」→ 有効化

  2. ポート3389(RDP用)を開放

    • ファイアウォールとルーターで許可

  3. DDNS(ダイナミックDNS)や固定IPの導入

    • VPN経由でIPが変わるとアクセスできないため、常に接続先を特定できる仕組みが必要

  4. ExpressVPNの「ローカルネットワークアクセスを許可」にチェック

    • アプリ設定 → 詳細設定 → ローカルネットワーク通信を有効化

注意点

  • ExpressVPNはポートフォワーディングに対応していません。接続される側(ホストPC)でVPNを有効にしていると、外部からのRDP要求を遮断してしまいます。

  • RDPの通信に使用するTCP 3389がISPやルーターで制限されているケースもあるため、接続できないときはポート設定を確認しましょう。

  • 接続の安定性を高めるには、プロトコルを「Lightway TCP」や「OpenVPN TCP」に変更するのも有効です。

ExpressVPN × リモートデスクトップ接続方法【接続元でVPNを使用】

以下は、ExpressVPNでリモートデスクトップ(RDP)を使う場合の接続方法を、接続元がExpressVPNを使用するケースを想定してステップ形式で解説します。

前提条件

  • 接続先PCはWindows 10 / 11 Pro などRDP対応エディション

  • 接続元(クライアントPC)にExpressVPNアプリがインストール済み

  • 自宅ネットワークでポート3389が開放されている

  • グローバルIPまたはDDNSを取得している

ステップ1:接続先PC(ホスト側)の設定

  1. 「リモート デスクトップ」を有効にする
     設定 → システム → リモート デスクトップ →「このデバイスでリモート デスクトップを有効にする」をオンに

  2. ファイアウォールでTCP 3389を許可
     Windows Defenderの「受信の規則」で「リモート デスクトップ(TCP-In)」を許可

  3. 固定IPアドレス or DDNSの導入(推奨)
     VPN接続中はIPが変わるため、動的IPしかない場合はNo-IPなどの無料DDNSサービスを使うと便利

  4. RDPを許可するユーザーを確認
     管理者権限があるアカウント、または明示的に「リモートデスクトップユーザー」に登録

ステップ2:ExpressVPNを起動して接続(クライアント側)

  1. ExpressVPNを起動

  2. 安定したサーバーを選択(近隣国サーバーなど、低遅延なもの)

  3. アプリ設定 →「詳細」→「ローカルネットワークへのアクセスを許可」にチェック
     → RDP通信を遮断しないようにするため必須

ステップ3:リモートデスクトップ接続の実行

  1. 「リモート デスクトップ接続」アプリ(mstsc)を起動

  2. 「コンピューター名」に接続先のDDNS名 or グローバルIPアドレスを入力

  3. ユーザー名・パスワードを入力し、接続を試みる

まとめ

ポイント 内容
ExpressVPNでRDPは使える? 基本的には可。ただしIPとポートの扱いに注意が必要
接続がうまくいかない原因は? IP変更/LANアクセス制限/ファイアウォール設定の不備が主な原因
安定して使うには? DDNS導入/VPNのスプリットトンネル設定/仮想LANツール併用が有効
セキュリティは大丈夫? パスワード強化/ポート変更/キルスイッチ設定で強化できる