オンラインゲームやビデオ通話、ストリーミングなど、リアルタイム性が重要なサービスではPing値(応答速度)が非常に大切です。
VPNを利用することで、セキュリティやプライバシーは強化されますが、「ExpressVPNを使うとPingが悪化してしまうのでは?」「速度が遅くなるのでは?」と心配する声もよく聞かれます。
この記事では、
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ExpressVPNがPing値にどのような影響を与えるのか
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速度低下が起こる原因は何なのか
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Pingや速度をできるだけ改善するための実践的な方法
をわかりやすく解説します。
VPNを使いながら、快適なインターネット環境を維持したい方は、ぜひ参考にしてください。
ExpressVPNがPingに与える影響
結論から言うと、ExpressVPNを使うとPingは多少上昇します。
理由は以下のとおりです。
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通信が一度、VPNサーバーを経由する(中継地点が増える)
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通信が暗号化されるため、わずかに処理時間が増える
これにより、通常回線よりPingが数ミリ秒(ms)〜十数ミリ秒程度上がることが一般的です。
実際の影響例(日本国内サーバー利用時)
状態 | Ping値目安 |
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VPNなし | 約8〜10ms |
ExpressVPN使用時(日本サーバー) | 約10〜15ms |
【ポイント】
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国内サーバー同士ならPingの上昇は2〜5ms程度と軽微
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ゲーム・通話・動画視聴にはほとんど支障なし
ExpressVPNでPingが改善するケース
通常、VPNを使うと通信経路が遠回りになり、Ping(応答速度)は少し悪化するのが一般的です。
しかし、状況によっては逆にExpressVPNを使った方がPingが安定したり、改善することもあります。
ここでは、ExpressVPNでPingが改善する具体的なケースとその理由をわかりやすく解説します。
1. インターネットプロバイダ(ISP)の経路制限を回避できたとき
一部のプロバイダ(ISP)は、
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通信量が多いゲームサーバー
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海外向けストリーミングサイト などに対して、通信速度や経路を意図的に制限している場合があります。
この場合、VPNを通すことで、ISPが制御している経路をバイパス(迂回)でき、本来の最適なルートで通信できるため、結果的にPingが改善することがあります。
2. インターネットの混雑回避に成功したとき
特に夜間や休日など、回線が混雑する時間帯は、
通常回線だと
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Ping値の乱高下
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通信速度低下 が発生しやすいです。
ExpressVPN経由にすることで、
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混雑していないVPNサーバー経由で通信できる
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通信経路が最適化される 結果、通常よりPingが安定・改善する場合があります。
3. 国際通信のルートが最適化されたとき
日本から海外サーバー(例:北米・ヨーロッパのゲームサーバー)に接続する場合、
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通常はプロバイダが選んだ標準ルートを通る
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そのルートが遠回りで遅いことがある
ExpressVPNを使えば、
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自社が管理する高速国際回線
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より短い経路 を経由できることがあり、海外サーバーへのPingが改善することもあります。
4. モバイル回線や不安定なWi-Fiを利用しているとき
モバイル回線や一部Wi-Fiは、経路の最適化やパケット管理が不十分な場合があり、VPN接続を挟むことでパケットロスが減ったり、Ping値が安定することがあります。
ExpressVPNは通信の暗号化に加えて、
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通信パケットを効率よく中継
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混雑ルートを自動回避 する仕組みもあるため、これが効果を発揮する場合です。
ExpressVPNでPingや速度をできるだけ改善するための実践的な方法
ExpressVPNは高速なVPNサービスですが、VPN接続を使う以上、多少のPing上昇や速度低下は避けられない場面もあります。
しかし、適切な設定と使い方を意識することで、Pingや速度を最小限に抑え、より快適な通信環境を作ることが可能です。
ここでは、ExpressVPNを使いながらPing値や通信速度をできるだけ改善するための実践的な方法をまとめます。
1. 最寄りのサーバーを選択する
サーバーまでの物理的な距離が短いほど、Ping値は低く、速度も速くなります。
【対策】
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自宅や現在地に最も近いサーバー(例:東京、大阪など)を選ぶ
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自動接続ではなく、手動でサーバーを指定する
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サーバーリストの「最速推奨(Recommended)」マークを参考にする
2. 通信プロトコルを変更する
ExpressVPNは複数の通信プロトコル(トンネル技術)をサポートしています。
プロトコルによって速度やPing値に違いが出るため、最適なものを選びましょう。
【おすすめ設定】
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Lightway(UDP):軽量で高速、Ping値も抑えやすい
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OpenVPN(UDP):セキュリティと速度のバランス重視
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TCPよりUDPプロトコルを優先(TCPは信頼性重視だが速度がやや遅い)
【設定手順】
ExpressVPNアプリ → 設定 → プロトコル → 手動で選択
3. 混雑していない時間帯を狙う
VPNサーバーも時間帯によって混雑状況が変わります。
夜間や休日は利用者が増え、Ping値が上がる場合もあるため、できれば空いている時間帯に接続するのも効果的です。
4. 端末やルーターを最適化する
VPNのパフォーマンスは、使用している端末やネットワーク機器の状態にも影響を受けます。
【できること】
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端末やルーターの再起動(不要なバックグラウンドプロセスをクリア)
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最新のExpressVPNアプリにアップデート
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有線接続(LANケーブル)を利用する(Wi-Fiより安定)
5. スプリットトンネル機能を活用する
ExpressVPNにはスプリットトンネル機能(一部アプリだけVPN経由にする)が搭載されています。
【活用例】
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オンラインゲームアプリだけ通常回線で通信
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重要なアプリ(ブラウザや決済アプリ)だけVPN経由にする
これにより、負荷を分散し、全体的なPingや通信速度を改善できます。
【設定手順】
ExpressVPNアプリ → オプション → スプリットトンネル → 設定
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
ExpressVPNの影響 | Pingは数ms上昇、速度は数%低下 |
影響が大きくなる場合 | 遠距離サーバー利用、混雑時接続 |
改善できるポイント | サーバー選択、プロトコル変更、ネットワーク環境の最適化 |
結論:ExpressVPNは多少Pingや速度に影響を与えますが、正しい設定とサーバー選びをすれば、快適な通信環境を十分維持できます。
特に日本国内サーバーを選べば、オンラインゲームやビデオ通話にも十分対応可能です。
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