「ExpressVPNって法人でも使えるの?」「ビジネス用途で導入する際の注意点は?」
テレワークや海外拠点との通信保護、情報漏洩対策など、企業活動におけるセキュリティ意識の高まりとともに、VPNの法人利用が注目されています。
ExpressVPNは個人ユーザー向けに広く知られていますが、高いセキュリティ性能と高速な通信環境を活かして、法人や小規模チームでの活用も可能です。
しかし、法人向け専用プランや一括管理機能は用意されていないため、導入にはいくつかの注意点もあります。
本記事では、ExpressVPNを法人利用するメリット・デメリット、導入方法、代替サービスとの比較まで、企業目線で詳しく解説します。
目次
ExpressVPNは法人利用できる?
ExpressVPNは法人専用プランやエンタープライズ向け機能を提供していません。
しかし、法人名義のクレジットカードやメールアドレスを使って、業務目的で個人向けプランを契約することは可能です。
中小企業・個人事業主・フリーランスなどでは実際に業務用VPNとして使われています。
ExpressVPNを法人で利用するメリットは、次のとおりです。
1. 高いセキュリティとプライバシー保護
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AES-256暗号化、キルスイッチ、DNSリーク防止などを標準搭載。
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海外出張やテレワーク中でも安全な通信環境を即構築可能。
2. 高速&安定した接続
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90か国以上のサーバー、非常に速い通信速度(特にExpressVPN独自の「Lightwayプロトコル」)。
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業務でクラウドやSaaSを使っている企業にもストレスが少ない。
3. 簡単に導入・操作できる
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アプリはシンプル設計。技術知識がなくても利用しやすい。
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マニュアルも豊富で、IT部門を持たない会社にも向いている。
- 法人向け機能がない: 管理者用ダッシュボード・一括アカウント管理などは非対応
- ライセンス共有に限界がある:同時接続は8台まで(各アカウントごと)大規模な社員利用には非効率
- 監査機能がない:利用履歴のログやアクセス制御、ポリシー設定などのIT統制には向かない
- 端末管理機能がない:社員の端末紛失・不正利用に対応する手段がない
法人向けVPNとの違い(比較表)
ExpressVPNと法人向けVPNとの違いを比較した表です。
個人向けVPNを法人利用した場合の限界や、法人VPNの強みを明確に整理しています。
項目 | ExpressVPN | 法人向けVPN |
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利用対象 | 個人〜小規模事業者 | 中小企業〜大企業 |
ライセンス管理 | × 手動/アカウント個別作成 | ○ 管理ポータルで一括管理・割当が可能 |
同時接続の柔軟性 | △ 最大8台/アカウント | ◎ ユーザー数に応じて自由に拡張可 |
ログ・利用履歴 | × ノーログ(プライバシー重視) | ○ 監査ログ・接続履歴あり(企業統制対応) |
ネットワークセグメント管理 | × 非対応 | ◎ 社内ネットワークやクラウドへの分岐可 |
管理者機能(役職ごとの制御) | × なし | ○ 管理者/ユーザー権限の階層設定可 |
MFA(二要素認証) | △ アプリ設定で一部可能 | ◎ 管理レベルで必須設定可 |
導入のしやすさ | ◎ 簡単・すぐ使える | △ IT知識や管理者が必要な場合もある |
導入コスト | ○ 定額でわかりやすい | △ ユーザー数・機能に応じて課金 |
サポート体制 | ○ 24時間チャットサポート | ◎ 専用担当・SLA対応も選択可能 |
ExpressVPNが向いている法人利用ケース
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少人数チームで海外出張・リモートワークが多い
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スタートアップでIT管理の手間なく即導入したい
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フリーランス・士業などで個人情報を取り扱う業務に使いたい
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公共Wi-Fiや海外から安全に接続したい個人経営者
ExpressVPNが向かないケース
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社員数が多く、アカウント管理や利用状況の可視化が必要な企業
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社内ポリシーとして監査証跡(ログ保存)が義務付けられている場合
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社内ネットワーク(例:VPN越しに社内ファイルサーバー)との統合が必要なケース
まとめ
ExpressVPNは法人でも少人数・セキュリティ重視の用途であれば実用可能です。
ただし、大規模導入や一括管理が必要な企業には向いていません。
その場合は、法人向けVPNを検討すると良いでしょう。
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