DDoS攻撃(ディードス攻撃)とは、多数のコンピュータから同時にアクセスを送りつけ、特定のサーバーやサイトをダウンさせるサイバー攻撃の一種です。
企業のウェブサイトだけでなく、ゲームサーバーや個人のネット環境が狙われることもあり、誰でも被害を受ける可能性があります。
こうした攻撃から身を守る手段のひとつが「VPN(仮想プライベートネットワーク)」です。
VPNを使うことでIPアドレスを隠し、攻撃の標的になりにくくすることができます。
この記事では、DDoS攻撃の仕組みとVPNで防げる理由、そして利用時の注意点についてわかりやすく解説します。
安全なインターネット環境を保つための基本知識として、ぜひチェックしてみてください。
目次
DDoS攻撃とは?
DDoS攻撃(ディードス攻撃)とは、「分散型サービス拒否攻撃(Distributed Denial of Service attack)」の略で大量のアクセスを一斉に送りつけてサーバーをダウンさせるサイバー攻撃のことです。
通常、ウェブサイトやサーバーは一定の通信量まで処理できますが、DDoS攻撃では世界中の感染デバイスやボットネット(遠隔操作されたコンピュータ群)を使って、一度に膨大なアクセスを集中させるため、サーバーが処理しきれず停止してしまいます。
DDoS攻撃の目的
攻撃者がDDoS攻撃を行う理由はさまざまですが、主に次のような目的があります。
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嫌がらせや報復(ゲームやSNSなどでの個人攻撃)
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金銭目的(「攻撃をやめる代わりに金を払え」と脅す)
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競合サイトへの妨害(商業的・政治的な動機)
DDoS攻撃の被害例
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ウェブサイトやオンラインショップがアクセス不能になる
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オンラインゲームがラグ・切断を繰り返しプレイ不能になる
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ビジネス用サーバーがダウンし、業務停止や信用失墜につながる
一度攻撃を受けると短時間でも大きな損害やイメージダウンにつながることが多く、企業だけでなく一般ユーザーにとっても深刻な脅威です。
DDoS攻撃でVPNで防げる理由
DDoS攻撃の主な標的は「IPアドレス」です。
攻撃者は特定のIPアドレスに向けて大量の通信を送り、サーバーやネットワークをダウンさせようとします。
VPN(Virtual Private Network)を使うことであなたの本来のIPアドレスを隠し、VPNサーバーを経由して通信を行うため、攻撃者に実際のIPアドレスを知られにくくなるのが最大の防御効果です。
IPアドレスを匿名化できる
VPNを使うと通信経路が暗号化され、相手にはVPNサーバーのIPアドレスしか表示されません。
そのため、攻撃を受けても被害はVPNサーバー側にとどまり、あなたの通信環境には影響しにくくなります。
強固なセキュリティ構成
信頼性の高いVPNサービスは、DDoS攻撃を想定した防御システムを備えています。
サーバーが高負荷に耐えられるよう設計されており、個人環境よりも攻撃に強い構造になっています。
グローバルサーバーによる迂回ルート
攻撃を受けた場合でも別のVPNサーバーに切り替えることで素早く通信経路を変更できるため、被害の回避・軽減がしやすいという利点があります。
DDoS攻撃でVPNで防げないケース
VPNはDDoS攻撃対策の一つとして有効ですが、万能な防御手段ではありません。
攻撃の種類や対象によっては、VPNを使っていても防ぎきれないケースがあります。
ここでは代表的な例を紹介します。
1. VPNサーバー自体が攻撃を受けた場合
VPNを利用すると自分の代わりにVPNサーバーのIPアドレスが攻撃対象になります。
しかし、そのサーバーがDDoS攻撃を受けると通信経路が遮断されたり速度が極端に低下することがあります。
特に無料VPNや小規模プロバイダのサーバーは防御力が低く、サービス全体が停止することもあります。
対策
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DDoS防御機能を持つVPN(NordVPN、ProtonVPNなど)を選ぶ
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別の国や地域のVPNサーバーに切り替える
2. 自分の通信機器が直接攻撃される場合
VPNでIPアドレスを隠していても自宅のIPがすでに漏れている場合やマルウェア感染によって内部から攻撃を受けている場合は防げません。
攻撃者がすでにあなたのルーターや端末の情報を把握している場合、VPNは無力になります。
対策
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ルーターの初期パスワードを変更する
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不審なアプリやソフトを削除
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セキュリティソフトでマルウェアスキャンを実施
3. アプリケーション層への攻撃(L7攻撃)
DDoS攻撃の中には、Webサイトやゲームサーバーなど特定のアプリケーションを狙う「L7(レイヤー7)攻撃」があります。
VPNは通信経路を暗号化する仕組みのため、アプリケーション内部のリソースを狙う攻撃までは防げません。
対策
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CDN(コンテンツ配信ネットワーク)やDDoS防御サービス(例:Cloudflare、Akamai)を導入
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アプリ側のセキュリティ設定を強化
4. VPNが切断された瞬間の攻撃
VPNが一時的に切断されると本来のIPアドレスが一瞬だけ露出することがあります。
攻撃者にそのIPを特定されるとVPNを再接続しても攻撃対象にされ続ける可能性があります。
対策
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「キルスイッチ機能」があるVPNを利用(VPN切断時に通信を強制停止)
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常にVPN接続を確認してからオンライン活動を行う
5. ゲームや配信サービス経由の攻撃
オンラインゲームや配信ツールによっては、通信の一部がVPN経由ではなく直接行われる場合があります。
その結果、VPNを使っていてもIPが漏れるケースがあります。
対策
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ゲーム設定で「P2P接続(プレイヤー同士の直接通信)」を無効にする
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配信ソフトやプラットフォームのプライバシー設定を確認
まとめ
DDoS攻撃(分散型サービス拒否攻撃)は、複数の端末から大量の通信を送りつけてサーバーを停止させる非常に強力なサイバー攻撃です。
企業やゲームサーバーだけでなく、個人のネット環境が狙われるケースもあります。
VPNを利用することで自分のIPアドレスを隠し、攻撃の標的になりにくくすることができます。
特にDDoS保護機能を備えたVPNサービス(例:NordVPN、ProtonVPNなど)を利用すれば、被害のリスクを大幅に減らせます。
ただし、VPNは万能ではなく、VPNサーバー自体が攻撃される場合や通信が一瞬でも切断された際にIPが露出する場合など、完全に防げないケースもあります。
そのため、ルーターの設定見直しやセキュリティソフトの併用など複数の対策を組み合わせることが重要です。
DDoS攻撃は誰にでも起こり得る脅威です。
VPNを上手に活用しながら常に最新のセキュリティ意識を持って安全なインターネット環境を守りましょう。





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